経年変化が居心地をつくる
家族、仲間と、美味しいものを囲む家
〜#01 飯尾醸造5代目 飯尾彰浩さん 〜
経年変化が居心地をつくる
家族、仲間と、美味しいものを囲む家
〜#01 飯尾醸造5代目 飯尾彰浩さん 〜

思い出を積み重ねる家具が、人生の居場所をつくる。私たちは家具をとおして、人の居心地の良さをつくりたいと思っています。一方で〝居心地の良さ〟を構成する要素は、人それぞれ。
Livesでは、さまざまな人の居心地の良さを探求するため、その人の居場所を訪ね、お話を伺います。

初回に訪れたのは、京都・宮津市で125年続く飯尾醸造5代目の飯尾彰浩さんのお宅。飯尾醸造は創業以来、ほぼ変わらぬ製法でお酢づくりをされています。

また、イタリアンレストラン「アチェート」も立ち上げた飯尾さんは、時々お店に立って接客もされています。

そんな飯尾さんは奥さまと娘さんの3人家族。2018年春に新居を建てられた際には、家具のディレクションをARIAスタッフ・小池にご依頼いただきました。飯尾さんと小池は高校時代の同級生ということもあり、公私共々つながりがあります。

お酢屋の5代目であり、レストランのオーナーでもある飯尾さん。ご自宅ではどの様な時間を過ごされているのでしょう。そして飯尾さんが思う〝居心地の良さ〟とは? お話を伺いました。

家より先に、
ダイニングテーブルとキッチンがあった。

-ご自宅の設計で大切にされたことはありますか?

飯尾さん
もともと新しいものがあまり好きではないんです。外壁もヒビが入った時に味になるよう、モルタルで黒漆喰のような雰囲気にしてもらったり。

飯尾さん
照明や洗面台の鏡も、オークションサイトで古い物を探しました。商品ページのリンクを小池くんに送って「どう思う?」と相談していましたし。

小池(ARIA統括マネージャー)
Factory Homeではテレビボードや食器棚を作らせてもらったり、家具だけでなくこのダイニングテーブル上の照明など、色々と話し合いながら提案させてもらいました。家に関する様々な相談を受けましたね。

小池
実は設計の前にダイニングテーブル(SH900 EXTEND TABLE)とシステムキッチンは先に決まっていて、間取りはこの2つを中心に設計されています。

-なぜこのダイニングテーブルを選んだんですか?

飯尾さん
ARIAでYチェアのペーパーコード(座面部分の素材)を張り替える実演があった時に、たまたまこのテーブルが目に留まって。ちょくちょく友達やお客さんが来る家なので、伸ばすことが出来るテーブルが良かったんです。


-お友達はどれくらいの頻度でいらっしゃるんですか?

綾子さん(飯尾さんの奥さま)
月に2~3回くらい。友達だけでなく、私の兄妹家族も遊びに来てくれます。このテーブルは最大12名で囲むことが出来ますが、それ以上に多くなる場合はテレビボードがベンチに代わりますので、そちらへも座っていただいて立食形式で楽しんだり。


-システムキッチンも先に決まっていたんですよね。

飯尾さん
このシステムキッチンは、以前妻が勤めていたメーカーのものです。新宿のショールームで著名シェフや料理研究家の方々が実際に使われていたものをお下がりで譲っていただいて。

綾子さん
偶然にも、当時主人がこのキッチンを使って料理家さん向けにお酢のワークショップをやったこともあったんです。

-お二人にご縁のあるキッチンなんですね。奥さまは当時、どんなお仕事されていたんですか。

綾子さん
キッチンメーカーでプランニングや事業企画の担当をしていました。キッチンがどう使われて、どういう食の楽しみ方が生まれるのかを、食文化の視点から考えたり。料理家さんとお仕事をさせていただく機会も多く、よく料理現場にもいましたね。

綾子さん
今は飯尾醸造で管理業務の仕事が主ですが、お酢を使った料理の取材があれば、義母と一緒に料理をすることもあります。
あとは仕事に関係なく、おいしいものを食べることも作ることも好きな家族なので、このキッチンで自由に食を楽しんでいます。

〝経年劣化〟ではなく、
〝経年変化〟を楽しめるもの

-お気に入りの家具はありますか?

飯尾さん
リビングの照明と、ドロップチェアです。
ドロップチェアはリビングの窓際に置いて、日光浴をさせています。今はまだ新しい色味ですが、20年ほど経って、娘が成人する頃に味わい深くいい感じになるかと。

飯尾さん
味が出て来るものが好きで、〝経年劣化〟ではなく、〝経年変化〟が楽しめるものが好きです。
例えば端っこがかけたり傷がついたりしても、それはそれで味になっていいなと思いますし。そういうものを集めるようにしていて。革も漆も、使っているうちに味わい深い色になってくるじゃないですか。

飯尾さん
家具だけでなく、30年着てる父から譲り受けたダッフルコート。
高校の時も着てるから、小池くんもよく知っている。

綾子さん
そうそう、食事の道具も。家族でいつも使う道具がこちら、「めぐる」の漆器です。国産の栃の木の素地に上質な日本産の漆を丁寧に塗った会津漆器。結婚してからほぼ毎日使っていますが、どんどん味が出てきますし、塗り直しもできますので一生使えるものですね。一汁一菜の生活です。

連鎖が居心地をつくる

-飯尾さんが考えられる心地よさって何でしょう?

飯尾さん
自分の好みのものがある空間は心地よいです。

綾子さん
それと、好きな仲間と一緒に美味しいものを囲んだり楽しい時間を過ごしたりすることは、彼にとって心地良いんでしょうね。

飯尾さん
家もそうだし、町の単位でも同じかな。アチェートというレストランも、丹後という町が自分にとって心地よくあれば観光地としても栄えるだろうし、住んでる人にとっても心地良いはずだと思っています。

飯尾さん
あとはうまいもの。仕事柄、食材はいいものが手に入るので、それを親しい人たちと一緒に食べながら「これはどこで買える」という話になればいいなと。
例えばこの醤油にしても僕の後輩が作っていて。それをこういう場で他の友人に知ってもらうと彼の売上につながるかもしれない。そういう風に連鎖してけばいい。

綾子さん
家具もそうなんです。遊びに来た何人かの友人に、家具の事を尋ねられて。例えばYチェアや、リビングのクッションを気に入ってARIAさんで購入した友人もいますし。自宅のリフォームを計画しているから、その時は家具はARIAさんにお願いしたいという方もいました。

飯尾さん
小池くんにフィーをあげてもらうことで、うちに15%入ってくる…。

一同

飯尾さん
冗談抜きで、物を買うときに「何を買うか」は重要だけど「誰から買うか」も大事だから。自分がお金を出すなら気持ちよくお支払いしたいし、自分とつながりのある人から分けてもらう方がいい。友人知人もその感覚を持っている人が多いですね。

Aria
Aria
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