PP503 The Chair -Hans J.Wegner-
PP503 The Chair -Hans J.Wegner-

ウェグナーが「Round chair」と呼んでいたPP503は、Yチェアがデザインされるより少し前の、1950年に発表されました

コペンハーゲンで行われた「DEN PERMANENTE」という展示会でのことです

PP503チェア正面

当時はシンプルすぎるそのデザインから「みにくいアヒルの子」と揶揄され、展示会用に製作された4脚すら売れなかったそうです

しかし、注目していた人物はいたそうで、後日アメリカから300脚もの大口の注文があったのです

ここで一躍有名になるとかというと、そうではありませんでした

当時、PP503は職人により1脚1脚手作りで製作されていたため、その大口の注文は断らざるを得なかったそうです

PP503チェア横

PP503が一躍有名になったのは10年も後、ジョン・F・ケネディとリチャード・ニクソンのTV討論会で使用されたのがきっかけでした

腰痛持ちのケネディが、討論会の間座り続けられることと、そのデザインからPP503を採用したそうです

ケネディは、このチェアに腰掛けた時の自身の見え方も考慮して選んだそうです

シンプルながら威厳をもち、存在感も発揮できる稀有なチェアだということでしょう

PP503斜め後ろ

ウェグナーが「Round chair」と呼んでいたPP503は、ケネディが「the chair」と呼んだことから、その愛称が広まりました

「椅子の中の椅子」という意味合いをもって「the chair」と呼ばれる様になったPP503は、ケネディを始め世界のセレブリティや要人に使用され、また公の場で重宝されたことから、その知名度が上がっていったのです

よくできたシンデレラストーリーの様な逸話を持ったチェアですが、単に運が良かっただけではなく、その背景にはウェグナーのデザインや構造への哲学と品質の高さがあることは、言うまでもありません

PP503笠木部分

現在では、このチェアの特徴の1つとなっている、アームと背もたれをつなぐフィンガージョイントですが、デザイン当初は直角に接合されていたため、ウェグナーは良しとせず、隠すために籐を巻いていたそうです

後にフィンガージョイントに改良されたことにより、美しいデザインとして再認識される様になりました

PP503背面

the chairはウェグナーの作品の中で「最も完成度が高い」と言われています

後にたくさんのチェアをデザインをしているウェグナーは、どういう風にそれを受け止めていたのでしょうか

the chairを越すものを生み出そうとしていたのか、納得していなかったのか、ウェグナーに尋ねてみたいです

 

商品名:PP503 THE CHAIR

デザイン:Hans J.Wegner|1950

メーカー:Carl Hansen&Son|Denmark

サイズ:W630×D520×H700 SH450mm

本体:オーク材|アッシュ材|チェリー材|ウォールナット材

仕上げ:ソープ|オイル|ホワイトオイル|クリアラッカー

張地:ファブリック|レザー

 

画像商品:

チーク材|オイル仕上げ レザー張り ¥1,280,000+税 ※廃盤仕様

 

こちらからもご購入いただけます

岡井 亜季
岡井 亜季
1983年生まれ。 ワインと読書とねこが好き。詳しくはないけど車も好き。 気心知れた友人と、自宅で家飲みするのが楽しい時間。 いつも笑顔で心を込めてお客様ひとりひとりをお迎えします。
Menu